2011年5月29日日曜日

原発の無い未来へ (TETSU)

今まで私は、原発は怖いが日本では大事故は起こっていないし、既に電力供給の大部分を担っている。だから原発は仕方がない、そう思ってきました。
原発について真剣に考えている方々の行動に加わることもなく、原発の危険性に目を瞑り、知らないふりをしていました。

しかし3.11以降に見たのは、そんな甘い考えを打ち砕く現実でした。
終わりの見えない事故、故郷を追われる人々、レベル7認定、大地や食物の汚染・・・
こんな大事故が、まさか自分が生きているうちに日本で起こるとは。

地震列島日本には、どこにも原発の適地はないと言われていることも知りました。これからもこの島で生きていくには、まずは原発を止めないと。そのために自分も何か行動しなければ。そう考えるようになりました。

でも心の中では原発への疑問を感じつつ、それを言葉にすると周囲から逆風が吹く、そんな方も今だに多いと思います。

「原発に替わるエネルギー源は無いから、使っていくしか仕方がない」
「原発をやめると電気代が上がり、産業も海外に逃げ出す」
「代替案が無いのに原発に反対するのは無責任だ」etc…

よく聞くこれらの意見は、本当でしょうか?
実は日本では全原発を停止しても、十分な電力供給能力があります。

原発はその性質上、一度動かすと、こまめな出力調整ができません。
そこで電力会社では、原発を稼動させる代わりに多くの火力発電所などを休止させ、電力が余らないように調整してきました。
結果として火力・水力の稼働率は低く抑えられており、この稼働率を上げるだけで原発の発電量を代替することができます。
要するに、原発がなくても電力は足りるのです。

こちらの京大・小出先生のインタビューで分かりやすく説明されています。

5月26日文化放送 京大原子炉実験所 小出裕章助教 インタビュー


日本の発電設備の量と実績(2005年度)
日本の発電設備の量と実績(2005年度)
日本には火力発電所を含めて膨大な数の発電所があります。それらの年間を通しての稼働率(=設備利用率)は5割にも満たない状態です。原発を全部停止して火力発電で代替したとしても、火力発電の稼働率は7割にしかなりません。
こうした事実に対して国や電力会社は、「電気は貯めておけないから、真夏の一番暑い時の電力消費ピークに対応するために原発は必要だ」と反論します。しかし過去のデータを調べれば、火力発電と水力発電だけで十分に最大需要電力量を賄えることが分かります。 
http://actio.gr.jp/2007/11/19061359.html

他よりも安いとされてきた原発の発電コストも、安全対策で年々上がり、コスト面でもメリット無し。核廃棄物の処理もできず、一度事故が起これば何百Kmに渡って無人地帯になる恐れもある。
そんな危険を冒してまで、一体なぜ、原発に固執する必要があるのでしょうか?

私達はエネルギーは必要だけど、原発の電気が欲しいわけではありません。日本中が原発の真実を知った今こそ、脱原発へ方向転換をするときです。

今、世界的には原発を廃止・縮小し、自然エネルギーへシフトする動きが盛んになっています。日本政府は自然エネルギーを推進すると言いながらも、まだ、完全には脱原発に舵を切ったわけではありません。
これ以上、原発事故で故郷を追われる人を生まないよう、私たちが変えていかなければ日本に未来はありません。

かつての私のように、「デモなんて」という方も多いと思います。
しかし、沈黙は賛成と同じです。きちんとした意思表示をしなければなりません。
一人ひとりの力は小さくても、集まればきっといつか流れは変わる。
そう信じ、未来のための一歩を、今、一緒に踏み出しませんか。

0 件のコメント:

コメントを投稿

システムの関係により、コメントの反映に時間がかかる場合があります。